極上の粗食世界…レシピブログ

welcome to the extra simple vege cooking ! 台所は守り神。私がわたしのために料理を作って楽しむ時間…☆レシピは1人分から♪

自分のために料理をする時間を楽しむ事。

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左の器が、有田で柄が気に入って買った、ぐいのみです。

 

ブログのタイトルを変えました。

 

私は、お料理を仕事にしています。

以前、お料理教室をやっていましたが、お休み中で、

現在は、家カフェを時々、開催しています。

 

ヨーガの方も、去年、指導者の資格がとれて、お教室を始めるつもりで、

食事付きの「瞑想するヨーガ教室」をこれからやろうとしています。

 

そんな風に、いつも仕事にお料理はついてくるのですが、

自分のために料理を作るというのが、長らく苦痛でした。

 

もっとも自炊をしてなかったのは、

ヴェジ・カフェで働いていた5年間です。

 

家に帰ってまで、仕事の時のように、料理に気合をいれたくなかったから、

というのがその理由でした。

 

また、ひとり分のお料理を作るのは、めんどくさくもありました。

 

自分の住む小さなアパートの台所でお料理教室を始めて間もない頃、

レンズ豆のスープを作りました。

 

タマネギやキャベツ、人参など、色んな野菜を切って、

ローリエで香りをつけて、

ル・クルーゼのお鍋で煮たレンズ豆のスープを、

生徒さんたちと一緒に食べた時、あまりの幸せに、涙が出そうでした。

 

こんなにやさしい味のするおいしいスープが、家で作って飲めるんだ、と。

 

それだって、簡単に作れるのですが、

作り方はわかっていても、

自分のためなら、その程度の手間も労力も費やすのがめんどくさい人間でした。

 

それが、変わったのです。

きっかけは、器です。

 

毎年、5月の連休に、有田の陶器市があります。

有田の街は、道の左右に、お店がぎゅうぎゅう、にぎやかにひしめいています。

1キロ、いや、2キロくらいはゆうに続いているのでしょうか。

一日かかっても全部のお店に入るのはきっと難しい。

それくらいお店がたくさんあります。

 

その中で、唯一、気に入った柄があって、それのぐいのみとお皿を買いました。

 

まさか、そこから生活が変わるなんて、

思いも寄りませんでした。

 

まず、朝、緑茶を飲むというのが、習慣に加わりました。

お急須にお茶の葉を入れて、お湯を注ぎ、

中国茶のようにいったん、ガラスの器に移します。

それを少しずつ、ぐいのみに注いで、飲むと、すごくおいしい。

それを発見しました。

 

ぐいのみとおそろいで買ったお皿もいい感じで、

これにお豆腐をのせて、

大葉や小ネギを切って、

薬味をきれいにのせて、

冷や奴で食べたら、よさそうだなとか。

 

コーンスープを注いでも、分量が少なめだからブランチにちょうどいい、とか。

器を見てたら料理のインスピレーションが働いて、

どんどん自分のために家でお料理を作るようになりました。

 

すると、それもいつの間にか、習慣となったのです。

 

家で自分のために料理を作るのが、楽しくなり、

あれほど外食をしていたのに、ほとんど外で食べなくなって、

いまやすっかり自炊の日々となりました。

 

器の力、恐るべし。

器で変わる生活というのがありました。

 

 

 

私は、肩書を、スピリチュアル・野菜料理研究家と、名乗っています。

 

スピリチュアルを実践しているので、そう記しています。

その基本テーゼは、

「あなたがいい気分になること以上に、大切な事は何もない」です。

 

台所で私は毎日、自分が食べたいものを作って食べました。

言うなれば、私がわたしの専任シェフのようなもので、

私はわたしに尽くしている日々でした。

 

自分の心に、今日は、何を食べたい?とたずねます。

その欲求にこたえるために、食材を買いに行き、

台所で調理して、感じのいい器に、盛りつけて、食べる。

 

これが、実に、いい気分なのです。

 

いい気分になるというのは、簡単なのですが、あなどれないのです。

そこには、計り知れない効力があって、その時間を積み重ねると、

人生がおどろくほど、大きく変わります。

 

それでふと、思いました。

 

台所は、もしかしたら自分の守り神ではないかと。

 

そこは、私がわたしのために食べたいものを作って用意してあげる場所。

 

いそがしく疲れて帰ってきた時は、自分をいやすためのものを何か用意する。

 

お料理とは、何でもそうですが、出来る人と出来ない人がいるのではなくて、

好きな人とそうではない人がいるだけなのではないかと私は考えています。

 

だから、お料理がニガテというのは、

それをコンプレックスととらえる必要はまったくなくて、

お料理が好きでなかったら、お料理が好きな人のところへ

食べにいってもいいし、

あるいは、好きな飲み物をどこかで買って来て、

お気に入りの器に注いで、飲むとか、

お惣菜を買って来たら、きれいなお皿に盛るとか。

 

それも料理生活。

それだけで、ほっとします。

この、ほっとするというのが大事です。

 

(それで、ふと、思い出したのですが、15年くらい前、

祖母が死にそうになっていた時があって、

頻繁に東京と実家の長崎を行き来していました。

東京に戻って来ると、気持ちが落ち込みます。

だから、自分のために、家に帰って来た時に、さみしい思いをしなくてもいいよう、

冷蔵庫にペリエを必ず用意しておきました。

それだけでも、気分は違いました。

ペリエがとても好きだったというわけではなく、瓶がお洒落だったからで、

冷蔵庫を開けて目に入ると、ときめく感じが、よかったのです。)

 

台所は、自分がいい気分になれる場所なのですね。

 

タイトルに、for Singlesとうたっています。

これは必ずしもひとりものだけを対象にしているわけではなく、

自分のためにひとりで過ごす時間を指しています。

 

主婦の方とか、仕事をしているお母さんとか、

いつも台所で家族のために立ち働いている人も、しばしひととき、

自分ひとりのために料理や食べものを作ったり用意して、

その時間を楽しんでもらいたい。

 

たとえば、その時間だけは、りんごを食べるのであれば、

いつもよりていねいに皮を剝いて、

自分のために、きれいなお皿に盛りつけて、きれいなフォークで食べるとか。

 

そんな、私がわたしと二人きりになれる、ひとりの時間が楽しめるような、

お料理やスイーツや飲み物など、簡単に出来るものから、

やや手間のかかるものまで、紹介するようなブログにしたらおもしろい!と、

そんな事を思いついて、

ブログコンセプトを新たにした次第です。

 

といっても、もともと、レシピも基本は一人分で記載するようにして、

自炊を基本にしていましたので、

大して変わり映えはしないかもしれませんが、

自分が自炊をまめにするようになって、家でおいしいものを作っていたら、

お金が前より減らなくなりました。

 

作る事からして楽しく、生活が豊かになりました。

 

なんというか、自分で豊かさを作り上げる事が出来るんだなという、

手応えを得られたのが、生きる自信につながったような気がします。

 

私は基本的に出来るだけ働きたくない人間です。

家で、おいしい料理やご馳走を作れる自炊術のスキルがあったら、

どれだけ、人はラクに生きられるか。

 

そんな空間と生きる術を、これから広めていきたいような気がしています。